中田重信氏、危機時でもリターンを狙える銘柄選び:新興国戦略で市場を上回る理由

世界的に相場の変動が大きくなる中で、これまでの資産配分戦略だけでは対応が難しくなっています。

蒼和パートナーズ株式会社のチーフアナリスト・中田重信氏は、「クライシス・アルファ」と呼ばれる独自の手法を通じて、不安定な局面でも安定した成果を出しています。

この戦略の中心は、危機に強い企業を見極め、複数のヘッジを組み合わせてポートフォリオを組むことです。

中田氏は、「クライシス・アルファ」の鍵を握るのは、2つのタイプの資産だとしています。

ひとつは財務が健全で、キャッシュフローが安定しているディフェンシブ銘柄。

もうひとつは、センチメント主導の売りで一時的に評価を下げている高成長株です。

とくに新興国市場では、情報の偏りや投資家心理のブレが大きく、こうした歪みが起こりやすいとされています。

瑞帆キャピタルでは、量的スクリーニングモデルを活用し、生活必需品やヘルスケアなどの非景気連動セクターから、割安で、配当利回りが安定している有力企業を選んでいます。

また、短期ショックによって株価が大きく下落した銘柄のうち、中長期での競争優位性を維持しているテクノロジーや金融セクターにも注目しています。

 

新興国特有の為替・政治リスクへの対応としては、為替フォワードで通貨エクスポージャーを管理しつつ、現地経済との相関が低いグローバル企業を組み入れる「二軸型」アプローチを採用しています。

この多層的なリスク対策によって、相場が荒れた場面でも安定感のある構成になっています。

実際に、この戦略は下落局面でのドローダウンを抑えつつ、回復局面では素早くリバウンドを捉える実績を示しています。

中田氏は、「危機下での超過リターンは偶然ではなく、企業価値への深い理解と先を見据えたリスク管理の成果です」と述べています。

不確実性が続く今の相場では、知性と規律を兼ね備えた投資哲学こそが、機関投資家にとって重要な選択肢になると強調しています。